メタボリックシンドロームとは
遺伝的な要因に加え、偏った食事・運動不足・飲酒・喫煙・不規則な生活など、好ましくない生活習慣が要因とされる生活習慣病は、日本人の死因の2/3を占めるといわれています。
最近の研究で、おなかの中に蓄積された内臓脂肪の程度が、高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病発症の危険性に関連していることがわかってきました。
この内蔵型脂肪型肥満によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態を「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」といいます。
メタボリックシンドロームの診断基準
「1.内臓脂肪型肥満」に加え、2~4のうち、2項目以上に該当する場合、メタボリックシンドロームと診断されます。
- ※図は、2005年にメタボリックシンドローム診断基準検討委員会が発表した診断基準に基づきます。特定健診のメタボリックシンドローム判定基準とは一部異なる箇所があります。
なぜ問題とされているのか
メタボリックシンドロームが注目されるのは、一つ一つは病気とはいえない程度でも、複数の要因が複合的に作用することで、動脈硬化が促進され、脳卒中や心筋梗塞など重大な病気の引き金となるということです。特に4つの要因すべてを併せ持った場合、心臓病の発生リスクは30倍以上になるとされ、死の四重奏とも呼ばれています。
日本の中高年齢者の約2,000万人が該当
平成18年5月厚生労働省発表の「平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について」によると、40歳~74歳の方のうち、メタボリックシンドローム有病者は約940万人、予備軍は約1,020万人にのぼると推定されています。これはこの年齢層の男性の2人に1人、女性は5人に1人が危険水域に該当する計算となります。
メタボリックシンドロームの予防
メタボリックシンドロームは、食生活の改善、適度な運動を行うなど、生活習慣を改善し内臓脂肪を減らすことで予防することができます。
まず、ご自分の健康状態をよく知るために、健診は必ず受診しましょう。
当組合では、被保険者やご家族の皆様の健康づくりのために、各種健診事業を実施しています。(平成20年4月からは、40歳以上75歳未満の被保険者・被扶養者を対象に、メタボリックシンドロームの予防・解消に重点をおいた、生活習慣病予防のための健診(特定健康診査)および保健指導(特定保健指導)の実施が、健康保険組合に義務づけられるようになりました。)